年末調整計算処理の流れ

年末調整とは

会社から支給される給与や賞与からは、所得税が天引き（所得税法の義務）されていますが、その際の所得税はあくまでも概算です。
1年の間には、扶養家族が増えたり保険等に加入するなど、個人の状況にも変化があるため、1年の最後に、従業員が提出した申告書［基礎控除申告書や配偶者控除等申告書、扶養控除等（異動）申告書、保険料控除申告書 等］に基づいて適正な所得税額を算出する必要があります。その算出した所得税額と、天引きされた所得税との差額を精算する処理が年末調整です。

年末調整の対象となるのは、その年の1月1日～12月31日までに支払いが確定した給与・賞与です。
年末調整で出た所得税の過不足額の精算処理は、12月最後の給与（賞与）支給日に一緒に振り込む会社が一般的です。

スマカル給与では、会社の年末調整結果を反映させる時期に合わせて、「給与年調（年内最後の支給となる12月の給与で精算）」「賞与年調（年内最後の支給となる賞与で精算）」「単独年調（当年中の給与・賞与の支給完了後、独立した年末調整計算を実行して精算）」から選択ができるようになっています。

各操作手順は、「年末調整のタイミング別操作手順」を参照してください。

 

年末調整計算処理の各機能を説明します。

年末調整計算前の準備と確認事項

■従業員から提出された以下の申告書を準備します。
・令和7年分 給与所得者の扶養控除等（異動）申告書
・令和7年分 給与所得者の保険料控除申告書
・令和7年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書
・給与所得者の（特定増改築等）住宅借入金等特別控除申告書

■「マイナンバーマスタ一覧」で各従業員のマイナンバーが登録されていることを確認します。

 

年末調整データ登録

各従業員から収集した各申告書を基に、年末調整データ登録を行います。

①本人情報の入力
②配偶者・扶養情報の入力
③保険料控除情報の入力
④住宅借入金等特別控除情報の入力
⑤調整額の入力
①～⑤の順にデータを入力します。順番を変更することはできません。

詳しい操作方法は、「年末調整データの登録と一覧表」を参照してください。

 

年末調整計算結果確認・一覧表出力

年末調整データの登録後、登録した内容や計算結果を確認します。
年末調整データ一覧表で登録内容を、年末調整確認モニタや年末調整明細一覧表で年末調整計算結果を確認します。
「給与年調」「賞与年調」で処理する場合は、年末調整計算結果に誤りがないことの確認後に、明細一覧表や確認モニタで「年調差額」の反映内容を確認します。

詳しい操作方法は「年末調整計算・結果確認・明細一覧表出力」を参照してください。

 

年末調整確定

年末調整計算結果に問題がなければ、［年末調整確定］を行い賃金台帳の年末調整欄に転記します。
確定後、年末調整関係資料や源泉徴収票発行の出力が可能になります。

詳しい操作方法は「年末調整確定」を参照してください。

 

源泉徴収票発行

源泉徴収票は、PDFファイル出力（印刷して従業員に配布）かWeb公開（従業員がWeb上で閲覧・印刷）での発行になります。
※Web公開機能を利用する場合は、事前に「Web明細書発行の始め方」をご確認ください。

詳しい操作方法は「源泉徴収票発行」を参照してください。

 

年末調整関係資料印刷

「単独年調銀行振込一覧表」「給与支払報告書＜総括表（転記資料）・個人別明細書＞」「法定調書合計表＜法定調書合計表 転記資料・源泉徴収票（税務署提出用）＞」「年末調整結果通知書」の出力ができます。

詳しい操作方法は「年末調整関係資料印刷」を参照してください。

 

FBデータ作成

ファームバンキング（以下「FB」）は、通信回線を利用して銀行の振込や残高照会などを行うサービスです。
FBで使用するデータは、全銀協フォーマットで作成され、振込に必要な情報が含まれています。

「単独年調」で処理した場合、年末調整計算結果のFBデータが出力できます。
詳しい操作方法は「単独年調FBデータ作成」を参照してください。

※FBの利用可否は、取引先金融機関へお問い合わせください。